海辺で太い綱を引き、遠い土地をつなごうとする神を描いた和風の幻想画

神 ・古典原典

国引き神話

クニビキシンワ

古代 島根県

『出雲国風土記』に記される国引き神話を、八束水臣津野命が土地を引く物語として紹介します。

代表的な物語

物語

八束水臣津野命やつかみずおみつののみことは、出雲いずもの国を見渡し、国が狭いと考えました。そこで神は海の向こうへ目を向け、見える土地を自分の国へ引き寄せようとします。

神は大きな綱を取り、遠い土地へかけました。そして力を込めて引き寄せ、出雲の地へつなぎます。引いた土地が流れ去らないように、杭くいを打ち、綱で結びとめました。海の向こうにあった土地は、こうして出雲の国の一部になったと語られています。

『出雲国風土記いずものくにふどき』の国引きは、一度だけで終わりません。八束水臣津野命は、海の向こうに見える土地を見定め、引き寄せ、つなぎとめることを重ねました。海、岬みさき、山という景色は、神が綱を引き、杭を打ったあとに残された姿として物語の中に現れます。

これは、現代の地形がどのようにできたかを説明する学説ではありません。人びとの前にある出雲の土地を、神が大きな綱でつなぎ合わせた国として見た、古い物語なのです。

概要

国引き神話くにびきしんわは、『出雲国風土記いずものくにふどき』の冒頭近くにある出雲の土地の物語です。八束水臣津野命やつかみずおみつののみことが、国が狭いと見て海の向こうから土地を引き寄せ、綱でつないだと語られます。

登場する神

どのような神なのか、物語での役割や司るものを出典に沿って紹介します。

八束水臣津野命やつかみずおみつののみこと

遠くの土地を引き寄せ、出雲の国を広げる神です。『出雲国風土記』の国引きでは、綱と杭を使って海の向こうの土地をつなぎ合わせます。
出典:出雲國風土記 1巻

現代語解説

国引き神話くにびきしんわは、『出雲国風土記いずものくにふどき』にある出雲の国土創成譚です。八束水臣津野命やつかみずおみつののみことが、国が狭いと見て海の向こうから土地を引き寄せ、綱と杭くいでつないだと語られます。

本記事は、古典資料の「国引き」の段を独自に要約したものです。現代の地形を説明する学説や、出雲各地に続く信仰を、この一つの物語だけで説明するものではありません。

深く知る

出典を確かめる

本文中の説明ごとに、根拠となる資料と該当箇所を示します。

伝承

国を引く八束水臣津野命

『出雲国風土記いずものくにふどき』の「国引き」の段は、八束水臣津野命やつかみずおみつののみことが海の向こうから土地を引き寄せる物語を伝える。
  1. 意宇郡条「国引き」出雲國風土記 1巻事実要約可/公開古典資料(本文・画像は転載せず独自要約)

伝承

地形を物語として見る

同じ段では、綱と杭くいを用いて引いた土地をつなぎとめる筋立てが語られる。本記事では地形の科学的説明とは区別して扱う。
  1. 意宇郡条「国引き」出雲國風土記 1巻事実要約可/公開古典資料(本文・画像は転載せず独自要約)

神の説明

八束水臣津野命

遠くの土地を引き寄せ、出雲の国を広げる神です。『出雲国風土記』の国引きでは、綱と杭を使って海の向こうの土地をつなぎ合わせます。
  1. 意宇郡条「国引き」出雲國風土記 1巻事実要約可/公開古典資料(本文・画像は転載せず独自要約)

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