物語
殺生石—那須野で玉藻前の霊に出会った玄翁
セッショウセキ
那須野の殺生石をめぐり、玄翁が石の精から玉藻前の来歴を聞く物語を、楠山正雄「殺生石」に沿ってたどります。
代表的な物語
物語
玄翁は、奥州から都へ帰る途中、下野の那須野を通りかかりました。日暮れまで歩いても宿は見えません。草原の中に大きな石を見つけた玄翁は、そのそばで夜を過ごすことにします。眠りかけたころ、誰かが玄翁を呼びました。起き上がると石のあたりに女が立っています。女は自分が石の精だと明かし、身の上を聞いてほしいと頼みました。
女は、かつて宮中で玉藻前と名乗っていた九尾の狐でした。院を病に苦しませようとしましたが、陰陽師に正体を見破られて那須野へ逃げます。そこへ追ってきた武士たちに射られ、狐の体は滅びました。それでも魂と悪念は石に残り、近づく人や獣を倒し続けます。人々はその石を殺生石と呼んで恐れました。女は、石になっても苦しみが続いていることを玄翁に打ち明け、救ってほしいと頼みます。玄翁は話を聞き、力を尽くすと応じました。すると女の姿は消えました。
夜が明けると、玄翁は石の周囲に小鳥や虫が倒れているのを見て、石の恐ろしさを知りました。石の前に座って経を読み、霊を供養します。祈りを終えた玄翁が杖で石を三度打つと、石は二つに割れ、さらに小さく砕けていきました。それからは、旅人がそばを通っても災いは起きなかったといいます。
女は、かつて宮中で玉藻前と名乗っていた九尾の狐でした。院を病に苦しませようとしましたが、陰陽師に正体を見破られて那須野へ逃げます。そこへ追ってきた武士たちに射られ、狐の体は滅びました。それでも魂と悪念は石に残り、近づく人や獣を倒し続けます。人々はその石を殺生石と呼んで恐れました。女は、石になっても苦しみが続いていることを玄翁に打ち明け、救ってほしいと頼みます。玄翁は話を聞き、力を尽くすと応じました。すると女の姿は消えました。
夜が明けると、玄翁は石の周囲に小鳥や虫が倒れているのを見て、石の恐ろしさを知りました。石の前に座って経を読み、霊を供養します。祈りを終えた玄翁が杖で石を三度打つと、石は二つに割れ、さらに小さく砕けていきました。それからは、旅人がそばを通っても災いは起きなかったといいます。
概要
これは楠山正雄が伝説を再話した作品「殺生石」の筋です。舞台は現在の栃木県にあたる下野国那須野です。玉藻前や玄翁の出来事を歴史上の事実として示す記事ではありません。
現代語解説
作品は石の精自身に過去を語らせ、玄翁による供養を結末に置きます。宮中での出来事から那須野の石までを女の語りでつなぐ構成です。能『殺生石』にも同じ題材がありますが、登場順や細部の異なる別の作品として扱い、本文へ混ぜていません。原典には現代では不適切と受け取られ得る表現があります。ここでは筋に必要な部分のみ独自の文で再話しています。
登場人物・登場する存在の紹介
玄翁は、楠山正雄「殺生石」で那須野の石のそばに泊まり、石の精の願いを聞いて供養する僧です。ここでは作品に描かれた役割を紹介します。
玉藻前は、女の姿で玄翁に身の上を語る九尾の狐です。宮中で正体を見破られ、那須野で討たれた後も魂が石に残っていると語り、玄翁に救いを求めます。
深く知る
出典を確かめる
本文中の説明ごとに、根拠となる資料と該当箇所を示します。
概要
登場人物・登場する存在の紹介
玄翁は、楠山正雄「殺生石」で那須野の石のそばに泊まり、石の精の願いを聞いて供養する僧です。ここでは作品に描かれた役割を紹介します。
玉藻前は、女の姿で玄翁に身の上を語る九尾の狐です。宮中で正体を見破られ、那須野で討たれた後も魂が石に残っていると語り、玄翁に救いを求めます。
玉藻前は、女の姿で玄翁に身の上を語る九尾の狐です。宮中で正体を見破られ、那須野で討たれた後も魂が石に残っていると語り、玄翁に救いを求めます。
- 本文冒頭・女の出現/女の告白・後半/結末殺生石全文掲載可/著作権保護期間満了・青空文庫収録
