物語 ・古典原典
伊予の温湯と少彦名命—石に残った足跡
イヨノユトスクナビコナノミコト
大穴持命は、倒れた宿奈毘古那命を生き返らせるため、大分の速見湯を伊予へ引きます。『伊予国風土記』逸文に残る物語です。
代表的な物語
物語
大穴持命は、宿奈毘古那命を生き返らせようと思いました。そこで大穴持命は、大分の速見湯を下樋で運び、伊予の温湯まで引いてきます。
宿奈毘古那命をその湯に浸すと、しばらくして息を吹き返しました。宿奈毘古那命は「少しの間、寝ていたようだ」と詠み、石を踏みしめます。その足跡は、湯の中の石に今も残ると語られました。
その湯は、神々の時代に限らず、今の人々の病にも役立ち、身を保つ薬だと語られました。
宿奈毘古那命をその湯に浸すと、しばらくして息を吹き返しました。宿奈毘古那命は「少しの間、寝ていたようだ」と詠み、石を踏みしめます。その足跡は、湯の中の石に今も残ると語られました。
その湯は、神々の時代に限らず、今の人々の病にも役立ち、身を保つ薬だと語られました。
概要
『伊予国風土記』は原本が伝わらず、その一部は『釈日本紀』などに逸文として残っています。本稿は『釈日本紀』巻十四が引く「温湯」の一編を、伊予国の温湯をめぐる物語として再話しました。出典が記す「伊予の温湯」を現在の道後温泉の特定地点と同一視する記述や、温泉の効能を現代の医学的事実とする説明は加えていません。
登場する神
どのような神なのか、物語での役割や司るものを出典に沿って紹介します。
大穴持命
温湯を運び、仲間の神を救う役目で登場します。『釈日本紀』に残る『伊予国風土記』逸文では、宿奈毘古那命を湯に浸して回復させます。
出典:『国史大系』第七巻所収『釈日本紀』 宿奈毘古那命(少彦名命)
温湯で回復する神として、湯の効能を語る物語に登場します。『釈日本紀』に残る『伊予国風土記』逸文では、回復した後に石を踏みしめ、その跡が湯中に残ると語られます。
出典:『国史大系』第七巻所収『釈日本紀』 現代語解説
この逸文では、大穴持命が大分の速見湯を下樋で伊予へ運んだと語られます。宿奈毘古那命の回復と石に残る足跡が、湯の由来を物語る結末です。実際に湯を移送したという史実の記録ではなく、古典に残る伝承として紹介します。
深く知る
出典を確かめる
本文中の説明ごとに、根拠となる資料と該当箇所を示します。
神の説明
大穴持命
温湯を運び、仲間の神を救う役目で登場します。『釈日本紀』に残る『伊予国風土記』逸文では、宿奈毘古那命を湯に浸して回復させます。
- 巻十四・述義第十「温湯」逸文冒頭『国史大系』第七巻所収『釈日本紀』全文掲載可/著作権保護期間満了資料・NDL Next Digital Library
神の説明
宿奈毘古那命(少彦名命)
温湯で回復する神として、湯の効能を語る物語に登場します。『釈日本紀』に残る『伊予国風土記』逸文では、回復した後に石を踏みしめ、その跡が湯中に残ると語られます。
- 巻十四・述義第十「温湯」逸文・宿奈毘古那命の回復と足跡『国史大系』第七巻所収『釈日本紀』全文掲載可/著作権保護期間満了資料・NDL Next Digital Library
